桜破扇図鐔
国指定重要文化財
伝・林又七作
江戸時代初期(17世紀)
財団法人永青文庫所蔵
林又七の最高傑作といわれる作品です。又七が得意とした布目象嵌は、布目状に刻んだ溝に金銀の薄片を打ちつけて定着させる技法です。本品に見られる破れた扇の様は「ほつれ象嵌」、塵を集めたような線文は「枯木象嵌」と呼ばれ、又七独自の趣ある表現です。扇の骨は、溝に金を埋め込む彫込象嵌でシャープに表されています。
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