洞海湾
北九州市のほぼ中央部に東方向に湾入する洞海湾の形成には、第四紀(約7万年前~1万年前)の寒冷化が大きく影響しています。寒冷期に発達した河川が谷地形を作ったことに由来しています。現在は、人工護岸で囲われた洞海湾ですが、洞海湾沿いには、黒崎貝塚のように縄文時代の貝塚も発見されており、貝の種類から、当時、干潟環境にあったことが知られています。縄文時代には、すでに、洞海湾の豊かな自然を活用し、人々が息づく地であったことが伺えます。その後、洞海湾は、気候変動や工業化に伴い、その規模や環境が大きく変化しましたが、北九州市民に深く関わる湾として、今日もその環境保全活動が進められています。